昆虫アルバム
虫こぶ・虫えい・ゴール
虫こぶの名前のつけ方は、多くは次のようになっています。 ⇒ 植物名 + 形成部位 + 形状 + 虫こぶ(フシ)
ミズナラの若葉の葉表についていた ピンクのボンボリのようなブナハアカゲタマフシの場合。
ブナ ハ アカゲタマ フシ
ブナ(ミズナラ)の葉に出来た赤毛の玉のような虫こぶ(ふし)
ナラメリンゴフシ <寄主植物> カシワ、ミズナラ、コナラ 虫えい形成者 : ナラメリンゴタマバチ タマバチ科 Biorhiza nawai (Ashmead)
ミズナラの枝先にリンゴのようなコブが出来ていました。ピンポン玉を小さくしたくらいの大きさです。
表面には、ナラメリンゴタマバチと思われるハチがいました。
2008年5月23日 函館市
冬のミズナラの枝先にナラメリンゴフシのあとが残っていました。表面には成虫が脱出したと思われる穴が数個開いています。
2009年3月8日 函館市 2009年3月28日 函館市
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ハルニレハフクロフシ <寄主植物> ハルニレ 虫えい形成者 : オカボノクロアブラムシ タマワタムシ科 Tetraneura nigriabdominalis
ハルニレの若木(2mくらい)のいたるところに虫こぶが出来ていました。
虫こぶのついていない葉は、ハムシに食べつくされています。
2008年5月29日 函館市
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サクラハトサカフシ <寄主植物> エゾヤマザクラ 虫えい形成者 : サクラフシアブラムシ アブラムシ科 Tuberocephalus sasakii
サクラの若木(3mくらい)に虫こぶが出来ていました。
2008年6月1日 函館市
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ブナハアカゲタマフシ <寄主植物> ミズナラ 虫えい形成者 : タマバエの一種
ミズナラの新芽と若葉の葉表に ピンクのボンボリのような虫こぶがありました。
タマバエの一種によって作られています。
2008年5月5日 函館市
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ブナハアカゲタマフシ(ブナ) <寄主植物> ブナ 虫えい形成者 : タマバエの一種
ブナの若葉の葉表に ピンクのボンボリのような虫こぶが多数見られました。
タマバエの一種によって作られています。
周辺は、ブナやミズナラの木を主体とする落葉広葉樹の林です。
2010年5月23日撮影 亀田郡七飯町無沢峠
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ブナハマルタマフシ <寄主植物> ブナ 虫えい形成者 : ブナハマルタマバエ
表面 ↑ 裏面 ↑
側面 ↑ 全体 ↑
ブナの葉はかなり硬くなっています。ブナハマルタマフシもかなりの硬さがあります。
タマバエの一種によって作られています。
2009年8月7日撮影 亀田郡七飯町無沢峠
ブナの若葉に赤い膨らみが多数見られました。まだ膨らみが小さいですが、ブナハマルタマフシと思われます。
タマバエの一種によって作られています。
周辺は、ブナやミズナラの木を主体とする落葉広葉樹の林です。
2010年5月23日撮影 亀田郡七飯町無沢峠
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ブナの虫こぶ1 <寄主植物> ブナ 虫えい形成者 :
ブナの若葉がほぼ左右対称に縮れています。
名前や虫えい形成者などは不明です。
2010年5月23日撮影 亀田郡七飯町無沢峠
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ブナの虫こぶ2 <寄主植物> ブナ 虫えい形成者 :
ブナの若葉の付け根部分に、透明感のある黄緑色の虫こぶが多数見られました。
名前や虫えい形成者などは不明です。
2010年5月23日撮影 亀田郡七飯町無沢峠
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ブナの虫こぶ3 <寄主植物> ブナ 虫えい形成者 :
ブナの若葉の葉表に葉脈以外の部分が赤紫色になっていました。
「ブナの虫こぶ2」と同じ虫こぶが見られますが、関連があるのかどうかは不明です。
名前や虫えい形成者などは不明です。
2010年5月23日撮影 亀田郡七飯町無沢峠
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ブナの虫こぶ4 <寄主植物> ブナ 虫えい形成者 :
ほとんどのブナの若葉が大きく葉を広げているのに、芽から出たばかりの様な葉が見られます。
「ブナの虫こぶ3」と同じような赤紫色の部分も見られますが、関連は不明です。
名前や虫えい形成者などは不明です。
2010年5月23日撮影 亀田郡七飯町無沢峠
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ミズナラメウロコタマフシ <寄主植物> ミズナラ 虫えい形成者 : ミズナラメウロコタマバチ
ミズナラの芽の部分につぼみのような形の虫こぶがありました。
タマバチの一種によって作られています。
2009年4月1日 函館市
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イヌツゲメタマフシ <寄主植物> ハイイヌツゲ、イヌツゲ、ヒメモチ 虫えい形成者 : イヌツゲタマバエ タマバエ科 Asteralobia sasaki
ハイイヌツゲの枝にたくさんのイヌツゲメタマフシがありました。
タマバチが脱出した跡が見られます。
2009年4月1日 函館市
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虫こぶ1(名前不明) <寄主植物> ミズナラ 虫えい形成者 : 不明
ミズナラの芽から伸びた茎の部分に、小さなクリのイガのような茶色の虫こぶがありました。
色が違いますが、ブナハアカゲタマフシに形がそっくりです。また、虫こぶのついている場所も似ています。
2009年5月9日 函館市
偶然にも同じ虫こぶが、飼育中のシラキトビナナフシのエサのミズナラについていました。
このミズナラは、5月9日の虫こぶのあった場所から採集してきたものです。
葉が枯れてしまったので、交換するために出したときに気づきました。
この虫こぶは、茎に軽く食い込んでいて、ピンセットで引っ張って取れるくらいです。
虫こぶを半分に割ってみたところ、中に房室が一つあり、幼虫らしきものが入っていました。
葉が枯れてしまったためか、幼虫らしきものは、すでに死亡していました。
詳しい名前などはわかりません。
2009年5月16日 函館市
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ケヤキハフクロフシ <寄主植物> ケヤキ 虫えい形成者 : ケヤキヒトスジワタムシ Paracolopha morrisoni
ケヤキの葉表にイボのような形の虫こぶがありました。ほとんどの葉についています。
右の画像にある小さな赤い膨らみが大きくなって柄のある袋状の虫こぶに成長するようです。
ケヤキヒトスジワタムシによって作られています。
2009年5月26日 函館市
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クリメコブズイフシ <寄主植物> クリ 虫えい形成者 : クリタマバチ
クリの新芽の部分に真っ赤な虫こぶがありました。
虫こぶからは葉っぱが出ています。一本の木に数個の虫こぶが見られます。
クリタマバチによって作られています。
2009年5月24日 函館市
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ナラエダムレタマフシ <寄主植物> ミズナラ 虫えい形成者 : ナラエダムレタマバチ
ミズナラの若木の幹に緑色のコブがたくさんついていました。
ナラエダムレタマバチによる虫こぶで、コブの大きさは数ミリ程度です。
コブのてっぺんから蜜を出しているようで、アリがたくさん群がっています。
2009年5月26日 函館市
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カツラハアカコブフシ <寄主植物> カツラ 虫えい形成者 : フシダニの仲間
カツラの若葉に出来た虫こぶです。
葉脈や支脈に沿って出来ていますが、脈の上には出来ていません。
フシダニの一種によって作られています。
2009年5月16日 函館市
約1週間後の虫こぶの様子です。膨らみの凹凸がはっきりとしています。
虫こぶの数も増えています。
2009年5月24日 函館市
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ナラハウラフクレタマフシ? <寄主植物> ミズナラ 虫えい形成者 : ナラハウラフクレヤドカリタマバチ(タマバチ科)
ミズナラの葉に白い小さな玉の虫こぶがついていました。
ナラハウラシロタマフシに、ナラハウラフクレヤドカリタマバチが寄生して作った虫こぶです。
直径は3〜4oくらいで、高さが2〜3oくらいのやや扁平な球形をしています。
葉に接している部分は葉に密着していて、葉の表はやや丸く膨らんでいます。
2009年5月30日 函館市
5月30日から1週間が過ぎた虫こぶの様子です。
すでに成熟しているようで、葉に接している部分に離面が作られ始めています。
もう少しで葉から落ちると思われます。
2009年6月8日 函館市
Top訂正
虫こぶの専門家の方から、「ナラハウラフクレタマフシ」の可能性があるとのご指摘がありました。
名前と内容を訂正いたします。
「ナラハウラシロタマフシ」の虫こぶに、ナラハウラフクレヤドカリタマバチが2次寄生して「ナラハウラフクレタマフシ」となるそうです。
「ナラハウラシロタマフシ」は綺麗な球形でやや偏平、「ナラハウラフクレタマフシ」は楕円体になり、表面に筋状の浅い凹みが数本生じるそうです。虫えいを開いて幼虫が1匹の場合は「ナラハウラシロタマフシ」、複数(通常4〜8匹)の場合は「ナラハウラフクレタマフシ」だそうです。
クリハイボフシ <寄主植物> クリ 虫えい形成者 : クリフシダニ
クリの若木の葉に小さなイボのような緑色のコブが無数についていました。
クリフシダニによる虫えいで、コブの大きさは1ミリ程度です。
2009年6月7日 函館市
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虫こぶ2(シラカンバ) <寄主植物> シラカンバ 虫えい形成者 : アブラムシ?
シラカンバ(幼木)の葉の表が膨らんでいました。周りには灰色のアブラムシが見えています。
葉の裏側が大きく窪んでいて、一面に灰色のアブラムシが無数へばりついています。
アブラムシは白い粉をふいています。
窪みの中には翅の生えたアブラムシも見られます。
アブラムシによる虫こぶの仲間と思われますが、名前はわかりません。
2009年6月7日 函館市
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上の虫こぶ?の横に見られたアブラムシ?です。
葉裏のアブラムシとは別の種類のようで、枝についていました。
名前はわかりません。
2009年6月7日 函館市
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オノエヤナギハヒラタコブフシ <寄主植物> オノエヤナギ 虫えい形成者 : コブハバチ?
オノエヤナギの葉にやや大きめの虫こぶがついていました。
コブハバチの仲間による虫えいで、主脈を境に葉の片側に作られています。
形は楕円形で、長径10〜20mm、短径5〜10mm程度です。
2009年6月8日 函館市
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ヨモギハエボフシ <寄主植物> ヨモギ 虫えい形成者 : ヨモギエボシタマバエ(タマバエ科)
ヨモギの葉に円錐形の赤い小さな虫こぶがついていました。
ヨモギエボシタマバエによる虫えいで、円錐形で赤紫色をしています。直径約1.5〜4mm、高さ約1.5〜8mm程度です。
2009年6月13日 函館市
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ブドウハケフシフシ <寄主植物> ヤマブドウ 虫えい形成者 : ブドウハモグリダニ(フシダニ科)
ヤマブドウの葉の表面に赤い膨らみが多数見られました。
ブドウハモグリダニによる虫えいで、葉の表面が赤く盛り上がっています。
2009年6月7日 函館市
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イタヤカエデハイボフシ <寄主植物> イタヤカエデ 虫えい形成者 : フシダニの一種
イタヤカエデの葉の表面に赤いつぶつぶが多数見られました。
フシダニによる虫えいで、葉の表面に赤いつぶつぶが出来ています。
2009年6月20日 函館市
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バッコヤナギハイボフシ <寄主植物> バッコヤナギ 虫えい形成者 : フシダニの一種
バッコヤナギの葉の表面に赤いつぶつぶが多数見られました。
フシダニによる虫えいで、葉の表面に赤い袋状のつぶつぶが出来ています。直径は約2ミリほどです。
2009年6月21日 函館市
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ナラハウラマルタマフシ? <寄主植物> ミズナラ 虫えい形成者 : ナラハウラマルタマバチ
ミズナラの葉裏に葉脈上にタマバチによる虫えいが作られていました。
きれいな球形ですが、出来たばかりのようで直径が約2oほどしかありません。
一枚の葉裏に複数の虫えいが見られます。
葉の表には何の変化も見られません。
左上の画像の左下に見られる白い卵のようなものは、タマバチの卵かも知れません?
2009年6月20日 函館市
Top訂正
虫こぶの専門家の方から、「ナラハウラマルタマフシ」の可能性があるとのご指摘がありました。
名前と内容を訂正いたします。
カシワハムレタイコタマフシ <寄主植物> カシワ 虫えい形成者 : タマバチの一種
カシワの葉の表面と裏面についていました。葉がちじれてしまっています。
すでにタマバチが脱出した後で、枯れていました。
2009年7月28日 函館市(函館山)
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カシワハマルタマフシ <寄主植物> カシワ 虫えい形成者 : タマバチの一種
カシワの葉の裏面に葉脈に沿ってついていました。
高い場所にあったのではっきりとは確認できませんでした。
2009年7月28日 函館市(函館山)
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ハマナスハタマフシ <寄主植物> ハマナス 虫えい形成者 : タマバチの一種
ハマナスの葉裏についていました。
綺麗なつるつるの表面をした球形で直径は5ミリほどです。
2011年7月28日 函館市(函館山立待岬)
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『虫こぶ入門−虫えい・菌えいの見かた・楽しみかた』(八坂書房 2007年3月20日)を参考にしました。
このページは今後も更新をしていきます。 間違いなどがありましたら教えてください。
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