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シラキトビナナフシの小窓(区別点)


シラキトビナナフシの特徴と区別点 (ニホントビナナフシ・ヤスマツトビナナフシとの違い)

 日本で見られるトビナナフシ3種(シラキトビナナフシ・ニホントビナナフシ・ヤスマツトビナナフシ)については、見た目の形態や色彩が似ています。
 実際に採集・飼育・観察を行ったシラキトビナナフシの際立った特徴を明らかにし、実際に見ることの出来なかったニホントビナナフシとヤスマツトビナナフシについては、図鑑や文献、ホームページ、ブログなどを参考にしながら特徴を調べ、トビナナフシ3種の区別点を明らかにしようと思います。

 ここでは、それぞれのメスの成虫について記述していきます。また、幼虫段階での特徴と区別については、いずれ明らかになった時に載せたいと考えています。

 (追記:2009年10月9日)
  2009年10月6日にニホントビナナフシを飼育し始めたので、そのニホントビナナフシを元に画像を作成しました。

 (追記:2009年10月17日)
  ヤスマツトビナナフシの画像は、「clerotaの世界」のclerotaさんにいただきました。 

 (追記:2013年5月3日)
  シラキトビナナフシ・ヤスマツトビナナフシ・ニホントビナナフシの初令の区別を追加しました。

 (追記:2017年8月11日)
  シラキトビナナフシ・ヤスマツトビナナフシの2令の区別を追加しました。
 

第7腹部腹板後縁(尾蓋片前器)  前肢腿節基部  前翅側面  尾端背面  前胸・中胸背板  頭部側面  

初令の区別   2令の区別


第7腹部腹板後縁(尾蓋片前器)

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
Y字状の突起物がある 特別なにもない 小さな孔がある
シラキトビナナフシの腹端 ヤスマツトビナナフシの腹端 ニホントビナナフシの腹端


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前肢腿節基部

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
黄色くなっている 緑色 緑色
シラキトビナナフシの前肢 ヤスマツトビナナフシの前肢 ニホントビナナフシの前肢


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前翅側面(右側)

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
黒色部と白色部がほぼ同じ大きさ 黒色部が白色部より小さい 黒色部と白色部はほぼ同じ大きさだが、黒色部が細くなっている
下部は、赤茶色を帯びている
シラキトビナナフシの前翅 ヤスマツトビナナフシの前翅 ニホントビナナフシの前翅


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尾端背面(第10腹部背面)

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
末端は、正中線上で丸みを帯びた三角形状の二つの山形にわかれる。
尾毛は、尾端とほぼ同じくらいの長さ。
肛上板は見えない。
末端は、全体が三角形状になっている。
尾毛は、長く、末端を越えている。
肛上板が見えている。
末端は、幅広くなっている。
尾毛は、末端より少し出ている。
肛上板は見えない。
シラキトビナナフシの尾端 ヤスマツトビナナフシの尾端 ニホントビナナフシの尾端


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前胸・中胸背板

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
前胸背板の溝には「E」のような模様が見られる。
前胸背板の縦溝と中胸背板の正中隆起線には、赤紫の幅広い帯が見られる。
この赤紫の帯は、前翅から後翅まで続いている。
前胸背板と中胸背板は、緑色をしている。
前翅と後翅も同じく緑色。
前胸背板と中胸背板の両側には、淡いオレンジ色の線が見られる。
シラキトビナナフシの背面 ヤスマツトビナナフシの背面 ニホントビナナフシの背面


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頭部側面

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
両側に薄い黄色い線が見られる。 全体が緑色。 両側に黄色い線が見られる。
シラキトビナナフシの頭部 ヤスマツトビナナフシの頭部 ニホントビナナフシの頭部


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シラキトビナナフシの卵 ヤスマツトビナナフシの卵 ニホントビナナフシの卵
大きさは、長径約2ミリ、短径約1ミリ。
卵殻表面の網目模様が細かい。
精孔版の周辺の網目模様が細かいが幅は狭い。
大きさは、長径約2ミリ、短径約1ミリ。
卵殻表面の網目模様は大雑把で少ない。
上の2つが俵型なのに対して角ばった形をしている。
大きさは、長径約2ミリ、短径約1ミリ。
卵殻表面の網目模様が大雑把。
精孔版の周辺の網目模様が細かいく幅が広い。
シラキトビナナフシの卵 ヤスマツトビナナフシの卵 ニホントビナナフシの卵


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初令の区別

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
体長は、12ミリ前後、触覚は10ミリ前後。
体色は、薄い黄緑色。孵化してすぐの頃はクリーム色に近く、背面に薄い茶色の帯状の模様がみられる。
複眼は、黒く見え、頭部の両横に飛び出ている。
複眼の後方にある黒条は前胸の肩部にまで続いている。
体長は約10ミリほどです。
黄緑色の体に、赤茶色の模様が見られます。
シラキトビナナフシよりも腹部背面の薄茶色がつながっています。

体長は約10ミリほどです。
黄緑色の体に、赤茶色の模様が見られます。
触覚には、黒い環が14個ほど見られ、先端のほうの環は幅広くなっている。
複眼の後方にある黒条はやや太く前胸の肩部にまで続いている。
触覚には、黒い環が8個見られる。 触覚の黒い環がはっきりと14個見られる。
シラキトビナナフシの初令の頭部 ヤスマツトビナナフシの初令の頭部 ニホントビナナフシの初令の頭部
シラキトビナナフシの初令 ヤスマツトビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令
シラキトビナナフシの初令の触角 ヤスマツトビナナフシの初令の触角 ニホントビナナフシの初令の触角


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2令の区別

シラキトビナナフシ ヤスマツトビナナフシ ニホントビナナフシ
体長は、18ミリ前後。
体色は、薄い黄緑色。
触覚には、黒い環が8個見られる。
体長は約18ミリ前後。
体色は、薄い黄緑色。
触覚の黒い環は、初令の頃14個はっきりと見られたが、2令では8個となっている。

複眼は、黒く見えている。 複眼は、白く見えている。
シラキトビナナフシの2令 ヤスマツトビナナフシの2令
シラキトビナナフシの2令 ヤスマツトビナナフシの2令


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第7腹部腹板後縁(尾蓋片前器)  前肢腿節基部  前翅側面  尾端背面  前胸・中胸背板  頭部側面  

初令の区別  2令の区別


 次の文献・論文・報文等を参考にさせていただきました。

参考文献
書名 著者 発行所 発行年(初版)
原色昆虫大圖鑑 [第V巻]  朝比奈 正二郎 他 北隆館 昭和40年5月30日
ナナフシのすべて 岡田 正哉 トンボ出版 1999年8月10日

参考論文・報文等
論文名 報告者 雑誌名 出版年
新潟県のナナフシ類 樋熊 清治 長岡市立科学博物館研究報告
(8)
1973年
新潟県のナナフシ目昆虫 長島 義介 新潟青陵大学紀要 第1号 2001年3月10日


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