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Micadina phlucutainoides      飼育記録 bQ
(2010年6月10日〜8月5日)

このページでは、ニホントビナナフシの飼育中の観察について記録していきます。



2010年6月10日(木)
 ニホントビナナフシの孵化(1)
ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化
ニホントビナナフシが孵化しました

 本日、2009年10月6日に回収したニホントビナナフシの卵が孵化しました。
孵化した個体は1頭で、体長は約10ミリほどです。
黄緑色の体に、赤茶色の模様が見られます。

 シラキトビナナフシの卵と同じ場所で保管していたのですが、シラキトビナナフシが4月1日から孵化を開始し、5月上旬で孵化を終えていたこと、野外でのシラキトビナナフシも5月下旬には発生を開始していたこと、などを考えてニホントビナナフシの孵化は失敗したと思っていたところでした。

 ニホントビナナフシの生息域は、本州の関東以南になるので、冬場の寒さは必要なかったようです。保管場所は北側の窓付近なので、冬期間は約5度くらいにまで温度が下がる場所です。シラキトビナナフシの卵の越冬場所として十分なので、ニホントビナナフシにとっては低すぎたようです。
 2009年10月6日回収の卵は、一番初めの卵です。産卵の順に孵化してくるのか今後の展開が楽しみです。
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2010年6月11日(金)
 ニホントビナナフシの孵化(2)
ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの保管卵
ニホントビナナフシの孵化(2)

 今日も、2009年10月6日に回収したニホントビナナフシの卵が孵化しました。2頭目です。
孵化した個体は1頭で、体長は約10ミリほどです。
黄緑色の体に、赤茶色の模様が見られます。
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2010年6月12日(土)
 ニホントビナナフシの孵化(3)
ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化
ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化
ニホントビナナフシの孵化(3)

 今日も、2009年10月6日に回収したニホントビナナフシが2頭孵化しました。4頭目です。
孵化した個体は体長が約10ミリほどです。(画像:上段左・中)
黄緑色の体に、赤茶色の模様が見られます。

 最初は、1頭の孵化と思っていたのですが、保管ケースの側壁に何やら付いています。 よく見ると、孵化した個体が水分によって動けなくなっているようです。(画像:上段右)
 その後、ピンセットで静かに体をはずしていくと、肢や触角を動かし始める事が出来るようになって来ました。(画像:下段左)
 自力で歩くことが出来るようになり、触角が絡まっているだけになりました。(画像:下段中)
暫くして、水分が飛んだようで、触覚もはずれ、無事に歩き出すことが出来ました。(画像:下段右)
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2010年6月14日(月)
 ニホントビナナフシの孵化(4)
ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令
ニホントビナナフシの孵化(4)

 今日は、2009年11月10日に回収したニホントビナナフシの卵が孵化しました。
孵化した個体は5頭で、体長は約10ミリほどです。
黄緑色の体に、赤茶色の模様が見られます。
 先日の個体が、2009年10月6日回収の卵で、本日の卵が11月10日とちょうど1ヵ月遅れの産卵でしたが、約7ヵ月から8ヵ月の卵期をおいての孵化は、ほとんど同じと考えて良いでしょう。

ニホントビナナフシが死亡
 
 前日までに孵化した4頭のニホントビナナフシのうち、3頭がケースの底で死亡していました。
エサは、ミズナラの葉を与えていたのですが、やや枯れ気味になっていました。ケース底に糞がほとんど見られないので、食草が合わなかったのかもしれません。
 本日の5頭と、残った1頭は、クリの若葉を与えてみています。
与えた直後には、初令幼虫がクリの若葉を食べているところが見られたので、もしかしたらうまくいくのかもしれません。
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2010年6月15日(火)
 ニホントビナナフシの孵化(5)
ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令
ニホントビナナフシの孵化(5)

 今日は、2009年11月10日に回収したニホントビナナフシの卵から2頭孵化しました。
(画像:左・中)
また、2009年10月6日回収の卵からも1頭が孵化したのですが、うまく孵化できなかったようです。
ナナフシにとっての変態(孵化)は、危険を伴うもののようです。(画像:右)
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録
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2010年6月16日(水)
 ニホントビナナフシの孵化(6)
ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令
ニホントビナナフシの孵化(6)

 今日は、2009年11月10日に回収したニホントビナナフシの卵から4頭孵化しました。
4頭のうち2頭が卵殻を後肢に付けたままでした。保管状態は乾燥気味のケースなので起こりうる事です。飼育ケースに入れる前に、卵殻を割って外してやりましたが、上手く行くかどうか。
2010年6月17日(木)
 ニホントビナナフシの孵化(7)
ニホントビナナフシの孵化(7)

 今日は、2009年10月6日に回収したニホントビナナフシの卵から1頭孵化しました。
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録
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2010年6月22日(火)
 ニホントビナナフシの孵化(8)
ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの初令
ニホントビナナフシの孵化(8)

 今日は、2009年11月10日に回収したニホントビナナフシの卵から1頭孵化しました。前回の孵化から約1週間が経っています。
 さらに、2009年12月1日に回収したニホントビナナフシの卵からは、一気に15頭の孵化が確認出来ました。一気に15頭と言っても、ここ2・3日保管ケースの確認を行っていなかったケースだったので、2・3日前から孵化が始まっていたと思います。それ以上前というのは、エサなしでは2・3日で死亡するので考えられません。
2010年6月23日(水)
 ニホントビナナフシの孵化(9)
ニホントビナナフシの孵化(9)

 昨日に続いて、2009年12月1日に回収したニホントビナナフシの卵から5頭孵化しました。
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録
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2010年6月25日(金)
 ニホントビナナフシの孵化(10)
ニホントビナナフシの孵化(10)

 新たに、2009年10月22日に回収したニホントビナナフシの卵から5頭孵化し、2009年11月21日に回収したニホントビナナフシの卵から1頭孵化しました。
 さらに、2009年12月1日に回収したニホントビナナフシの卵からは、9頭の孵化が確認出来ました。この卵は孵化率が32%を超えました。
2010年6月26日(土)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシの2令 ニホントビナナフシの3令 クリの葉の食痕
ニホントビナナフシの様子

 6月9日から17日までに孵化した17頭の飼育ケースを確認してみました。ミズナラの葉では孵化後の死亡個体が多かったので、クリの葉に変えていました。それでも、初令幼虫は弱いのか死亡する個体が多く出ました。
 この飼育ケースで生存している個体は7頭でした。体長22ミリの3令が1頭、体長17ミリの2令が1頭、体長10ミリ〜13ミリの初令が5頭です。
クリの葉には、食痕が多数付いているので、初令段階を乗り越えると上手く成長できるのかもしれません。
2010年6月27日(日)
 ニホントビナナフシの孵化(11)
ニホントビナナフシの孵化(11)

 新たに、2009年10月11日に回収したニホントビナナフシの卵から1頭孵化しました。
2009年10月22日に回収したニホントビナナフシの卵からは、一気に29頭が孵化しています。
 さらに、2009年12月1日に回収したニホントビナナフシの孵化率は、37.8%に達しています。
本日の孵化合計は37頭。この間の孵化総数は102頭。総孵化率は15.9%です。
2010年6月28日(月)
 ニホントビナナフシの孵化(12)
ニホントビナナフシの孵化(12)

 2009年12月7日回収の卵を除いて、全ての回収グループが孵化しています。
特に、2009年10月22日に回収した卵からは、一気に31頭が孵化しています。
さらに、2009年12月1日に回収したニホントビナナフシの孵化率は、42.2%に達しています。
本日の孵化合計は51頭。この間の孵化総数は153頭。総孵化率は23.9%です。
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録
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2010年6月29日(火)
 ニホントビナナフシの孵化(13)
ニホントビナナフシの孵化(13)

 6月中旬に孵化が止まっていた2009年11月10日に回収したニホントビナナフシの卵(bS)から約1週間ぶりに2頭が孵化しました。
2009年10月11日に回収した卵(bQ)からは、7頭が孵化しています。
2009年10月22日に回収した卵(bR)からは、11頭が孵化しています。
2009年11月21日に回収した卵(bT)からは、14頭が孵化しています。
2009年12月1日に回収した卵(bU)からは、10頭が孵化し、孵化率は50%を超えました。

本日の孵化合計は44頭。この間の孵化総数は197頭。総孵化率は30.7%です。
2010年6月30日(水)
 ニホントビナナフシの孵化(14)
ニホントビナナフシの孵化(14)

 6月上旬に孵化が止まっていた2009年10月6日に回収した卵(bP)から約2週間ぶりに7頭が孵化しました。
2009年10月11日に回収した卵(bQ)からは、5頭が孵化しています。
2009年10月22日に回収した卵(bR)からは、33頭が孵化し、孵化率は60%を超えました。
2009年10月22日に回収した卵(bS)からは、6頭が孵化しています。
2009年11月21日に回収した卵(bT)からは、11頭が孵化しています。
2009年12月1日に回収した卵(bU)からは、2頭が孵化しています。

本日の孵化合計は64頭。この間の孵化総数は261頭。総孵化率は40.7%です。
2010年7月1日(木)
 ニホントビナナフシの孵化(15)
ニホントビナナフシの初令 ニホントビナナフシの孵化 ニホントビナナフシの孵化
ニホントビナナフシの孵化(14)

 新たに、2009年12月7日に回収したニホントビナナフシの卵から1頭孵化しました。
これで、すべてのグループが孵化したことになります。
2009年10月6日に回収した卵(bP)からは、8頭が孵化しています。
2009年10月11日に回収した卵(bQ)からは、7頭が孵化しています。
2009年10月22日に回収した卵(bR)からは、11頭が孵化し、孵化率は65%を超えました。
2009年10月22日に回収した卵(bS)からは、15頭が孵化しています。
2009年11月21日に回収した卵(bT)からは、11頭が孵化しています。
2009年12月1日に回収した卵(bU)からは、3頭が孵化しています。

本日の孵化合計は56頭。この間の孵化総数は317頭。総孵化率は49.5%です。
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録
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2010年7月6日(火)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシの3令幼虫 ニホントビナナフシの2令幼虫 クリの葉の食痕
ニホントビナナフシの幼虫

 この間、全てのグループで孵化が続いています。(詳しくは、孵化の記録を参照)

 6月上旬(6月9日〜17日)までに孵化したグループの幼虫は、3頭だけになってしまいました。
体長が28ミリの3令幼虫が2頭。(画像:左)
体長が21ミリの2令幼虫が1頭。(画像:中)

 孵化した幼虫の生存率はかなり低くなっています。
エサのクリの葉には、多数の食痕(画像:右)が見られるので、エサとしては問題がないと思います。

本日までの孵化総数は427頭。総孵化率は66.6%です。
2010年7月10日(土)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシの様子

 6月上旬(6月9日〜17日)までに孵化したグループの幼虫は、さらに1頭が死亡して2頭だけになってしまいました。
体長が28ミリの3令幼虫が1頭。
体長が21ミリの2令幼虫が1頭。
 6月中・下旬(6月18日〜7月1日)に孵化した幼虫は、全てが死亡してしまいました。
孵化した幼虫の生存率はかなり低くなっています。
エサのクリの葉には、多数の食痕が見られるので、エサとしては問題がないと思います。しかし、エサがかなり柔らかいことと新鮮であることが必要なようです。ケースの底には小さな糞が多数残っているので、新鮮なエサの時には、上手くたべているようです。少しの間にクリの葉が乾燥してしまっているようです。

 7月に入ってから孵化したグループのエサ交換には十分注意を払っています。

 7月6日以降、孵化の数は急激に減ってきています。そろそろ孵化の終了かもしれません。

本日までの孵化総数は440頭。総孵化率は68.6%です。
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録
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2010年7月13日(火)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシ4令 ニホントビナナフシの頭部 ニホントビナナフシの翅芽
ニホントビナナフシの4令幼虫

 最初の孵化から1ヶ月以上経ちましたが、今でも孵化が続いています。
(詳しくは、孵化の記録を参照)

 6月上旬(6月9日〜17日)までに孵化したグループの幼虫は、1頭だけになってしまいました。
体長が36ミリの4令幼虫が1頭。(画像)
本日脱皮したばかりで、脱皮殻を全て食べていました。
その後追加した数頭の幼虫は、エサのクリの葉をこまめに交換しているので、生存しています。

本日で孵化率が70%を超えました。

本日までの孵化総数は451頭。総孵化率は70.4%です。
2010年7月16日(金)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシの4令幼虫

 6月上旬(6月9日〜17日)までに孵化したグループの幼虫は、1頭だけです。
体長が36ミリの4令幼虫が1頭。(画像)

 7月に入ってから孵化したグループのエサ交換には十分注意を払っています。

 7月6日以降、孵化の数は急激に減ってきていますが、産卵時期にかかわらず今だに孵化が続いています。

本日までの孵化総数は460頭。総孵化率は71.8%です。
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録
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最新日記

2010年7月23日(金)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシの様子

 最初の孵化から1ヶ月半が経ちましたが、7月21日の孵化を最後に孵化が見られなくなっています。いよいよ孵化の終了かもしれません。(詳しくは、孵化の記録を参照)

 6月上旬(6月9日〜17日)までに孵化したグループの幼虫は、1頭だけになっていましたが、本日、5令への脱皮に失敗して死亡してしまいました。

7月になってから孵化した数頭の幼虫は、エサのクリの葉をこまめに交換しているので、生存しています。

7月21日までの孵化総数は474頭。総孵化率は73.9%です。
2010年7月28日(水)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシの様子

 7月21日の孵化を最後に孵化が見られなくなっています。孵化の終了です。(詳しくは、孵化の記録を参照)

 6月上旬(6月9日〜17日)までに孵化したグループの幼虫は、全て死亡してしまいました。クリの葉には、食痕が多数見られたし、糞もたくさんあったのですが、エサの葉が直ぐに役にたたなくなっていたようです。相当新鮮で柔らかくなければ、エサには適さないようです。

 7月になってから孵化した数頭の幼虫は、エサのクリの葉をこまめに交換しているのですが、初令と2令の4頭だけになってしまいました。

 エサ枯れが心配なので、鉢植えの小さなミズナラを与えています。
2010年7月30日(金)
 ニホントビナナフシの様子
ニホントビナナフシの様子

 残っていた4頭の幼虫(7月になってから孵化した幼虫)は、1頭が死亡してしまい、残り3頭になってしまいました。
何とか成虫まで育てたいものです。
2010年8月5日(木)
 ニホントビナナフシの飼育終了
ニホントビナナフシの飼育終了

 最後まで残っていた3頭の幼虫(7月になってから孵化した幼虫)は、全て死亡してしまいました。
 鉢植えの小さなミズナラは枯れていないのですが、クリの葉が枯れ気味であった事が原因かもしれません。
 次の代までつなげることが出来なかったので、非常に残念です。
またの機会があれば、再度挑戦したいところです。
ニホントビナナフシの孵化の記録はこちらです ⇒ 孵化の記録

全ての個体が死亡してしまったので、飼育日記は一時中止です。
2010年8月5日現在
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ニホントビナナフシの観察と飼育は、今後も継続します。

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