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Micadina fagi      野外観察・飼育記録
bP (2008年6月1日〜7月31日)


このページでは、シラキトビナナフシの野外での観察や飼育中の観察について記録していきます。



2008年6月1日(日)
シラキトビナナフシの初令幼虫を発見!
15:40 雨 気温10℃ 風速8m 湿度88%

 5月から探し求めていたシラキトビナナフシの初令幼虫を発見する。

 いつものミズナラの林に入るが、雨のため昆虫がほとんど見られず、シラキトビナナフシも発見できずにいたところ、雨足が急に強くなり帰宅することにした。
 駐車場までの帰り道、山際の小道を歩いていると、一瞬アスファルトの上に白いものが目に入った。そのまま3メートルほど進んだが気になって戻ってみると、1センチほどのシラキトビナナフシの初令幼虫が雨に打たれて歩いていた。
 初めてのシラキトビナナフシの初令幼虫をゲット。
 家に持ち帰り、早速、飼育を開始する。
 この幼虫は、孵化してそれほど時間が経っていないようなので、函館における卵の孵化は5月下旬から6月上旬ころということになると思われる。
 地上で発見したが、木の高い部分に既に登ってしまっているのか、孵化してしばらくは低い部分にいるのか、今後調べてみようと思う。
フォトアルバム 2008年6月1日 参照
シラキトビナナフシ初令幼虫発見までにフィールドに通った日は次のとおり。
 5月3日・5月5日・5月13日・5月18日・5月23日・5月24日・5月27日・5月29日
 ミズナラの周辺の下草や、ミズナラの若芽・若葉を中心に探してきたが、この日までまったく見つけることが出来なかった。

2008年6月7日(土)
シラキトビナナフシの飼育状況
 6月1日採集のシラキは、元気に成長している。

 飼育ケースの中で、日中は葉の裏側にじっと止まっていることが多く、夜間に葉の上を動き回っているようである。
 飼育ケースの底や葉の上に2ミリほどの糞が多数落ちているので、エサのミズナラの葉をきちんと食べているようである。
 エサを食べるときは、ミズナラの葉のギザギザのとがった部分から食べていることが多い。

2008年6月8日(日)
シラキトビナナフシの初令幼虫を追加発見
14:50 晴れ 気温21℃ 風速6m 湿度64%

 6月1日のシラキトビナナフシの初令幼虫発見後、ほぼ毎日のようにフィールドに通って追加個体を探し続けたがなかなか見つけることが出来なかった。
 本日、時間をかけて、ミズナラの幹や樹上の葉を丹念に探していたとき、ついにシラキトビナナフシの初令幼虫が葉の裏についているのを発見する。
 地上から5〜6メートル位の幹から出ている50センチほどの枝の葉裏に12ミリほどの初令幼虫が見えた。
 カメラを構えたとたんに葉の表側に移動し始め見失ってしまった。
 慌てて持っていた網で枝ごとすくってみたところ無事に網の中にシラキトビナナフシの初令幼虫が入っていた。
 その後、カメラで何枚も写真を写したが、動きはかなり素早くじっと止まらなければ写真に写せないくらいの動き方であった。

 今回の発見は、樹上数メートルの部分からであったが、この間、下草や目線辺りのミズナラの葉などでは発見できなかったことを考えると、シラキトビナナフシの初令幼虫は、下草などにとどまることなく高い部分に速やかに移動してしまう可能性が高いと考えられる。

 ミズナラの葉とともに持ち帰り、飼育を開始した。
 飼育ケースは6月1日のとは別に用意し、個別に飼育することにした。
フォトアルバム 2008年6月8日 参照
6月1日の初令幼虫発見後、フィールドに通った日にちと探したポイントは次のとおり。

6月2日・6月3日 ミズナラの葉を中心に探す。
6月4日 ミズナラの葉を中心に、ミズナラから離れた下草も探しまわる。
6月7日 ミズナラの幹・葉を中心に、樹上数メートルの部分も探す。

2008年6月13日(金)
1号が初令から脱皮して2令になる
6月11日まで夜間動き回っていた1号が、6月12日は葉裏でじっとしていた。
6月13日の夜に見てみると、一回り大きくなっていて、13日の未明に脱皮して2令になっていた。
脱皮後の体長は約16ミリで、初令より4ミリほど大きくなっていた。
触覚の節は8節でかわらず、黒い模様もほとんど変わっていなかった。
その他の部分もほとんど変わらず、大きさだけが変わったようである。
葉の裏に脱皮後の前肢(左)と中肢(左)の一部が残っていて、脱皮殻は食べたと思われる。

2008年6月14日(土)
シラキトビナナフシの初令幼虫を2頭発見
葉裏にいたシラキ初令 シラキ初令 3頭目(3号) シラキ初令 4頭目(4号)
14:40 晴れ 気温18.4度 風速4m 湿度65%

前回初令幼虫を発見したミズナラの木から10mほど離れたミズナラの木から初令幼虫をほぼ同時に2頭発見する。
地上3m位から張り出した枝の葉裏に発見したが、カメラを向けるとこちらの気配に気づいたのか葉表に素早く移動した。
葉の表側に網を近づけると、すぐに葉裏に戻ってきた。回りの状況に対してかなり敏感である。

2頭とも採集してきて、2頭一緒に飼育ケースで飼うことにする。

体長は、2頭とも約12mmで、初令幼虫であった。
フォトアルバム 2008年6月14日 参照

2008年6月16日(月)
飼育中のシラキトビナナフシが2令に脱皮
飼育中のシラキ2号(6月8日採集)が初令から2令に脱皮する。
夜7時頃に見たときは初令でじっとしていたが、夜10時50分頃には一回り大きくなったシラキ2号と脱皮殻が葉の裏にあった。
おそらく夜9時から10時頃にかけて脱皮したものと思われる。
体長は約16ミリで、初令時の約12ミリより4ミリほど大きくなっている。
頭部の後縁に黒い横条が見られることと頭部の上部がでこぼこしていることから、脱皮のとき頭部が抜け出るときにあまりうまくいかなかったのではないかと思われる。
フォトアルバム 2008年6月16日 参照
6月19日(木)
  シラキ3号・4号(6月14日採集)が初令から2令に脱皮していた。体長は約16ミリ。
  すでに脱皮した後で、おそらく6月17日か18日に脱皮したものと思われる。

2008年6月21日(土)
野外でのシラキトビナナフシの脱皮シーン
14:09 晴れ 気温23度 風速5m 湿度58%

シラキ5号の発見
ミズナラの葉を一枚一枚見ているときに地上2メートルくらいの葉にシャクトリムシのようなものが垂れ下がっていた。
はじめは気にも留めなかったが良く見るとシラキトビナナフシが脱皮している最中であった。
頭部を下に向け、腹部もほとんど出きっている脱皮の最後の状態であった。
しばらくすると尾が抜けないままで体を持ち上げ葉裏にしがみついた。
その後、10秒ほどで体が完全に殻から抜け出ることができた。
抜け出た後は、脱皮殻に向きを変えて近づきじっとしていた。
野外で、シラキトビナナフシを見つけることが難しいのに、脱皮のシーンを見れて非常に感動した。
 シラキ6号の発見
  脱皮シーンを約1時間近く見続け、その後さらにミズナラの木を見ていると、昨年初めてシラキトビナナフシを発見したミズナラの木でシ  ラキトビナナフシの2令幼虫を発見する。
  2令だけあって、約16ミリの大きさがあり、初令より明らかに大きく感じた。
  このシラキ6号は、右触覚先端の1節が欠けていたのと、左前肢が基部から欠損していた。
  しかし、このような状態でも元気に動き回っており、生存には影響ないようである。
フォトアルバム 2008年6月21日 参照

2008年6月26日(木)
シラキトビナナフシの2令3令幼虫を発見(7号)
シラキ7号の発見
 今年3頭目のシラキトビナナフシの2令3令幼虫を発見しました。コナラの大木の地上から2mくらいの枝の葉裏に擬態のポーズをとって静止していました。
体長は約17oあります。

 シラキ2号が死亡する
 6月8日に初令で採集したシラキ2号が、6月16日の2令への脱皮のとき頭部が損傷したようで、本日死亡しました。
フォトアルバム 2008年6月21日 参照

2008年6月30日(月)
シラキトビナナフシ5号と6号が3令幼虫に脱皮
 6月21日に採集したシラキトビナナフシの5号と6号が3令に脱皮していました。
シラキ5号も6号も体長は約22mmになっていました。
3令幼虫の特徴としては、後胸の後端が丸くなって翅らしきものが見えています。また、複眼の色が成虫と同じように赤く見えるようになりました。

 写真右のシラキ6号は、2令で採集した時に左前肢がありませんでしたが、3令への脱皮で短いながらも左前肢が再生していました。ふ節・けい節・腿節がそろっています。採集時に先端が欠損していた右触覚は、基部から先がなくなっていました。

2008年7月1日(火)
シラキトビナナフシの2令幼虫を発見(8号)
シラキ8号の発見
 夕方6時12分に、4頭目のシラキトビナナフシの2令幼虫を発見しました。薄暗い林内でしたが、コナラの樹高5mくらいの木の高さ2mほどの葉裏に擬態のポーズをとって静止していました。中胸と後胸の後のほうがやや厚みを帯びて膨らんでいます。成虫のとき翅になる部分のようです。
体長は18oあり、採れる時期が遅くなると2令の後半のようで、大きめになっています。


2008年7月5日(土)
シラキトビナナフシの2令幼虫(9号)と3令幼虫(10号)を発見
シラキ9号の発見 15時40分頃 
6月26日採集のシラキ7号と同じコナラの木の5mくらいの高さからシラキトビナナフシの2令幼虫を発見しました。
体長は約18o、白っぽい色をしています。ちょうど葉を食べているところで、網で採ろうとしたがなかなか葉から離れなかった。
写真左

シラキ10号の発見 
ミズナラの低木をゆすったところ、遊歩道の上に落下して静止していました。
体長は約19mmくらいで、左触覚の先端が黒い環2つ分欠損していました。
3令幼虫と思われます。
写真中央

2008年7月6日(日)
シラキトビナナフシの2令3令幼虫を発見(11号)
シラキ11号の発見
 昨日に引き続いて、シラキトビナナフシの2令3令幼虫を発見しました。
シラキ7号と9号が採れたコナラの木で目視によって採ることができました。
体長は約18mmあります。

2008年7月7日(月)
シラキ5号の3令から4令への脱皮を観察
 午前4時10分頃から、ケース内や葉の上を歩き回り、しきりに腹端を振ったりくねらせたりしていました。
その後、4時20分頃に頭部を下に向けて静止したと思うと4時22分頃から頭部と前胸を腹側にお辞儀をするように曲げ始めました。
すぐに頭部から脱皮が始まりました。
簡単な経過は次の通りです。
4時22分 脱皮開始
4時32分 触覚が抜ける。その後、ぶら下がった状態で静止する。
4時36分 体を起こして葉につかまり、10秒くらいで腹端を抜き出す。
5時11分 ずっと静止していたが、いきなり脱皮殻へ向かい食べ出す。
5時27分 頭部から食べ始めた脱皮殻の中胸辺りまで食べてしまう。
その後は、寝てしまったので観察できませんでした。

2008年7月9日(水)
シラキトビナナフシの3令4令幼虫を採集(12号)
シラキ12号の発見
 7号・9号・11号の採れたコナラの木からシラキトビナナフシの3令4令幼虫を採集しました。
17時30分頃だったので、林内が暗く、目視でなく6m付近をスイーピングしたところ網の中に入っていました。
体長は24oあり、3令の後期4令幼虫と思われます。

2008年7月16日(水)
シラキ5号の4令から5令への脱皮
 7月7日に4令に脱皮したシラキ5号の5令への脱皮を途中から観察できました。
0時15分頃、すでに触覚も抜け出して脱皮殻にぶら下がって静止しているところを発見しました。
7月15日の午後11時55頃に脱皮が始まったと思われます。
簡単な脱皮の経過です。
0時08分 触覚を抜き出して、脱皮殻からぶら下がっている。
0時09分 体を持ち上げ葉につかまる。すぐに腹端を抜き出し終える。この間10秒ほど。
1時00分 脱皮殻を食べ始める。
1時13分 脱皮殻を食べきる。(脱皮殻を探し回るが肢を1本食べ残す) 
途中からの観察でしたが、前回7月7日のときに確認できなかった、脱皮殻を食べつくす時間が確認できました。

2008年7月20日(日)
シラキトビナナフシの3令幼虫(13号)と4令幼虫(14号)を発見
 7月9日以降、シラキトビナナフシを発見できない日が続きましたが、本日は2頭を発見できました。

シラキ13号の発見
 13時10分頃、コナラの樹上5mくらいの葉裏でシラキ13号を発見しました。しかし、網で採ることができず、一度は見失いましたが、下の樹上2mくらいの葉裏で再発見し、つかまえることができました。
3令でした。(写真左)
この個体は、小さなタッパに入れて持ち歩いていたのですが、シラキ14号を採集したときに、体長を測ろうとしてタッパを開けたところ、頭部が膨らんでいて4令への脱皮が始まっていました。
すぐに、近くの木製の標識の上で脱皮の観察に入りました。(14時55分から15時50分まで)
15時50分頃タッパに入れて持ち帰りましたが、脱皮殻は持ち帰っている間に食べつくしていました。
脱皮後の4令の体長は約27oありました。(写真中央)

シラキ14号の採集
 シラキ13号を採集してから1時間40分後に別のコナラの木の樹上3mくらいの葉裏でシラキトビナナフシの4令5令を発見しました。
体長は約32oあり、4令の後期翅芽の大きさから5令と思われます。
後翅には翅芽がはっきりと見られます。(写真右)

2008年7月22日(火)
シラキトビナナフシの脱皮を確認(シラキ6号とシラキ7号)
 シラキ6号の6令への脱皮
  午前1時40分頃、シラキ6号が5令から6令へ脱皮し始めました。
  簡単な経過です。
   1:40 頭部を下へ向け葉裏で尾端をしきりに上下に振っているところを発見する。
   1:42 前胸背面から脱皮が始まる。
   1:54 触覚を抜き終え垂直にぶら下がっている。
   2:03 体を持ち上げ、葉裏につかまり、すぐに腹端を抜き出す。
   3:24 脱皮殻を食べ始める。

   脱皮後の体長は約42ミリあります。後胸背面には、第1腹部背面まで延びる翅芽がはっきりと見られます。

 シラキ7号の5令6令への脱皮
  23時12分頃、シラキ7号が5令6令へ脱皮しているところを発見しました。しかし、途中にもかかわらず、脱皮殻が葉から外れて前肢   の方にぶら下がっていました。
  よく見ると、左前肢が脱皮殻から抜けることが出来ずに取れてしまっていました。また、右前肢と両触覚が脱皮殻から抜け出ることが  出来ずに、しきりに振り回し抜き出そうともがいていました。
  結局、右前肢は曲がってしまい、触覚は半分しか抜け出すことが出来ずに終わってしまいました。
  脱皮の失敗です。

2008年7月26日(土)
シラキトビナナフシの5令幼虫と6令幼虫を発見
シラキ15号(6令幼虫)の発見
ミズナラの高さ4メートルくらいの葉裏に止まっているシラキトビナナフシを発見しました。(写真左)
網で採ろうとしたところ地上に落ちてきました。良く見ると鮮やかな黄緑色で、肢の爪が真っ白で脱皮した直後でした。(写真中)
体長は約41ミリあり、翅芽の大きさから6令幼虫と思われます。

シラキ16号(5令幼虫)の発見
シラキ15号を発見した後、コナラの高さ6メートルくらいの葉裏でシラキトビナナフシを発見しました。こちらも網で採ろうとしたところ地面に落ちてきました。(写真右)
体長は約33ミリで、翅芽の大きさから5令幼虫と思われます。
フォトアルバム 2008年7月26日 参照
 6令への脱皮ラッシュ
  7月22日の6号・7号以降、飼育中のシラキトビナナフシは5令・6令幼虫へ次々と脱皮していました。
  7月23日 1号(6令)・12号(6令)・9号(5令)
  7月25日 3号(6令)・5号(6令)・10号(6令)・
  7月26日 4号(6令)

2008年7月31日(木)
シラキトビナナフシの脱皮ラッシュ
7月26日以降も飼育中のシラキトビナナフシは5令・6令幼虫への脱皮が続いていました。
7月27日 11号(6令)・14号(6令)
7月28日 16号(6令)
7月30日 8号(6令)・13号(5令左前肢再生)


訂 正
シラキ7号・10号・11号・12号・14号の採集時の各令が、その後の観察で違っていることに気づきました。
打ち消し線を入れて訂正してあります。また、一部加筆してあります。


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